2010年6月8日火曜日

脱藩まで22日(実務的に)

今日は会社で退職説明会があった。
実務的にリアルに淡々とものごとが整理されていくのは気持ちがいい。

退職金の振込先、健康保険の手続き、ハローワークと失業保険、年金の手続きなどやることは多い。

いよいよ近づいてきた。

このブログを始めるときに「もう会社行かんもんね。有給消化するもんね」と宣言したのだが、けっこう会社には行っている。
結局、有給は会社に献上することになりそうだ。

まだ相談役業務も残っている。
今さらなにを、と言われても、ずっとこのスタイルでやってきたのでまっとうしておきたいことがある。

やることの優先順位をつけていかないと回らない情況なので、ひとつひとつ実務的に解決していこう。

D社内部では僕のやめることがかなり浸透してきた。
ただ、今までおつきあいのあった外部の皆さんにはまだら模様でしかお伝えしていない。
もちろんごく親しい人たちに不義理はできないので、そこは押さえてある。

通りがかり、出会いがしらで「すんません、今月いっぱいでやめます」といきなりお伝えしている皆さん、ほんまにすんません。

いきなりお伝えすると答えは決まっている。
「で、次はどこにお勤めになるのですか」

いいえ、しばらくは悠々自適にボランティアをやります。
「どんなボランティアですか」

いまさら手話や点字という技術力がいるボランティアをやるのは大変なので、ずっと自分がやってきたコミュニケーション・デザインのボランティアをやります。

このへんで話は中断してしまう。

D社内部なら話を簡単にする方法論を見つけた。
相手によっては「そういえば原田さんがボランティアをやってますね」と切り出してくれるのだ。

ここでも僕は原田其風に助けられている。
彼の縁脈はD社で生きている。

そうです。原田と同じようなボランティアを僕もやろうと思っています。
「で、原田さんはどんなボランティアをされているのですか」

このへんで話はこみいってくる。

みなさん、説明責任は果たすのでもう少し待ってくださいね。

原田は言っていた。

会社という重力から離れるときにはなんだか身体がフワフワするような感覚になってくる。
妙に楽しくなって、ひとりでニタリとしたりする。
でも、会社をやめたその瞬間から、総務も人事もなくたった一人になる。
その冷厳な事実と向き合う覚悟だけはしておいたほうがいいよ。

無重力状態の僕は基本的には楽しいのだが、ときどき虚無に襲われそうになっている。

6月30日、D社人生最後の日にフラッパーゲートを出てIDカードを受付に返すとき、僕はどんな気持ちになるのだろうか。

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